【最短距離】【最小動作】を考える
キッチン収納は、料理をつくったり配膳したり、そして片付けたりと、他の収納とくらべてさまざまな「作業」と深く密着した収納であるといえるでしょう。そう考えたとき大切なのは、
【最短距離】 作業中にあっちこっちと動き回らないで済むように配置すること。
【最小動作】 使うものを取り出すときのアクション数を減らすこと。
というふたつの要素。
「最短距離」に必要なものが配置されているおかげで動き回る歩数が少なければ、作業効率が上がるのはもちろんのこと、体も疲れません。また、「最小動作」でものを取り出すことができれば、次の作業に移るのがスピーディーなうえ、これもまた、体を疲れさせない要素となります。
【縦のゾーン】【横のゾーン】を整え、
使うことを考えて【適材適所】へ
さて、「最短距離」と「最小動作」を満たすキッチンは、どうやってつくられるか。そこには、【ゾーニング】という考え方が必要となります。ゾーニングとは、ひらいていえば「空間を用途別に分けて配分する」こと。
クリナップのシステムキッチンは、まさにゾーニングを強く意識した設計がされています。どのゾーンに、何を、どう、しまうか。【適材適所】の収納計画によって、キッチン作業に良好な「流れ」がうまれます。
ゾーニングは、【縦のゾーン】と【横のゾーン】により考えていきます。
【縦のゾーン】の考え方は、以下の通りです。
使用頻度の高いものは「ワークゾーン」の「アイエリア」と「ハンドエリア」へ。
使用頻度の低いものは「ストックゾーン」の「トップエリア」と「フットエリア」へ。
クリナップは、このワークゾーンの「ハンドエリア」とストックゾーンの「フットエリア」をつくりだすためキッチン収納をオールスライド化し、足元収納「フロアコンテナ」を開発しました。
そして【横のゾーン】は、ワークトップ上の作業の流れにあわせて割っていきます。
冷蔵庫から出したものを仮置きしたりなど調理の補助や盛り付けに使う「サポートスペース」、水を使った作業をする「水まわりスペース」、下ごしらえをしたり盛り付けたりする「調理スペース」、焼く・煮る・蒸すなど加熱調理をする「火まわりスペース」。
基本的に、それぞれのスペースのハンドエリアに「適材適所」な収納物をしまっていきます。
ショールームでも確認できる
「わたしの暮らし」に理想の収納
いままでお伝えしてきたのは、「考え方」の部分です。「最短距離」「最小動作」「ゾーニング」を満たすだけで、かなり使いやすい収納にはなります。しかしながら、キッチンをお使いになる皆さまの暮らしは、千差万別です。「暮らしのスタイル」や「家族構成」などにより、どんな料理を日々されているか、どんな調理道具をお持ちかといった部分で、収納計画は変わってきます。
第2回講座では「整理収納5つの鉄則」と題し、クリナップのシステムキッチンを、より便利に使いこなしていくための収納テクニックについて解説いたします。
また、その考え方と収納テクニックは、全国102箇所のクリナップショールームでも実践しています。整理収納アドバイザーの資格をもつショールームスタッフがご質問にお答えいたしますので、よろしかったらショールームまで、ぜひ足をお運びください。